製薬会社×異業種コラボで実現する、まったく新しいヘルスケアサービスを立案せよ―エーザイ―

「チョコラBB」をはじめ、テレビCMなどで「エーザイ」という社名を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。じつは、エーザイ株式会社は認知症などの神経領域とがん領域の医療用医薬品を幅広く展開するグローバルヘルスケアカンパニー。加えて、従来の製薬メーカーの枠を超えて、新しいヘルスケアサービスを生み出し続けている会社です。こうした先進的な取り組みを重ねるエーザイが、さらなる革新的なアイデアを求めてキャリアインカレに参加。今回は、採用担当を務めている原さんから、このテーマに至った背景や学生の皆さんへのアドバイスについてお話ししてもらいました。

【お話をしてくれた方】
原 四季子さん
人財開発本部 タレントアクイジション部
人材サービス会社のキャリアコンサルタント職やIT系企業の人事職を経て、エーザイ株式会社に入社。HR領域での豊富な知識と経験を生かし、現在は、新卒及び中途社員の採用担当として日々業務に取り組んでいる。

患者さまやそのご家族のベネフィットのために。

――まずは、「エーザイ」という会社がどのような会社なのか。「企業理念をとても大切にしている会社」とお聞きしたので、その点から教えてもらってもよろしいですか。

原さん:エーザイは製薬メーカーの中でもいち早く「医療の主役は患者さまとそのご家族、生活者であることを明確に認識し、そのベネフィット向上を通じてビジネスを遂行する」と企業理念の中で打ち出した会社です。その理念を「hhc(human helth care)」といった言葉でも表現しています。そして、株主の皆様の賛同を得て会社の憲法にあたる定款にこの企業理念を条文として明記しました。さらに、企業理念の実現に向け、「社員一人ひとりが患者さまに寄り添い、患者さまの目線でものを考え、言葉にならない思いを感じ取ることが重要」であり、そのためには、すべての社員が年間就業時間の1%の時間を患者さまと共に過ごすことを推奨しています。

――なるほど。企業理念を株主と共有するとともに、具体的な社員の取り組みを業務で行うことが推奨されているのですね。エーザイの企業理念の実現に向けた本気度が伝わってきます。ちなみに、エーザイはどのような領域に力を入れている製薬メーカーなのですか?

原さん:はい。大きく2つあり、認知症などの神経領域と、今や国民の2人に1人がかかるといわれるがん領域です。どちらも患者数は年々増えているにも関わらず、いまだ有効な治療法が確立されていない領域。「アンメット・メディカル・ニーズの高い領域」といった呼び方もします。その中でも今回の出題では認知症にスポットを当て、皆さんのアイデアを募りたいと考えています。

さまざまなパートナーを巻き込んだエコシステムを。

――では、改めて今回のテーマを出題するに至った経緯を教えてください。

原さん:そもそも、私たちは製薬業界の中で認知症領域のパイオニアとして、これまでにも認知症の症状の進行を遅らせることができる薬の開発などを行ってきました。しかし、私たちの企業理念でもある患者さまやご家族のベネフィットを一番に考えると、今ある薬をお届けすることや新薬の開発にとどまらない貢献ができるのではないか、という考えにたどり着いたのです。

――なるほど。もう少しお聞かせいただけますか。

原さん:先ほど述べたとおり社員が患者さまやそのご家族と共に過ごすことで、認知症の患者さまやそのご家族は、「いつ頃、症状が出るのか」「どうすれば認知症を患うリスクを減らすことができるのか」など、認知症になる前の予知や予防にも数多くのニーズがあることがわかりました。また、「家族に迷惑をかけたくない」「できる限り健康でいたい」といった製薬業界以外のパートナーの力が必要なニーズも把握しています。そこで、私たちは薬を開発し届けるという製薬会社のミッションの枠を超え、脳の健康を自分ごととして捉え、認知症への備えと共生に向けたさまざまなパートナーを巻き込んだエコシステムの構築を推進していくことにしたのです。

――認知症エコシステムの構築とは、製薬メーカーの枠を大きく超えていますね。

原さん:そうなんです。エーザイには昔から新しいことに挑戦するイノベーター気質があるんです。

――これで今回のテーマがなぜ「製薬会社×異業種コラボで実現する」なのかがわかりました。ちなみに、異業種コラボはすでにはじまっているのですか?

原さん:はい。これまでも、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりや、高齢者や認知症の方の外出をサポートするツールなど、医薬品以外の多様な取り組みを行ってきた実績があります。最近では、IT企業やゲーム会社と一緒に認知症プラットフォームアプリを開発したり、自治体と組んで脳の健康度を図るツールや頭の体操教室の開催などを行ったりしています。また、認知症領域において保険会社と業務提携を結ぶなど、私たちの持つ認知症に関する豊富な知識や経験、さらには臨床データを活かし、さまざまなパートナーとのコラボレーションを実現しはじめています。

深く考察した上で、楽しみながら考えてほしい。

――ということは、今回も学生たちはさまざまな異業種コラボを自由に考えてよいのでしょうか。

原さん:そうですね。ただ、いきなり「どういった企業とコラボするか」と考えるのではなく、まずは患者さまやそのご家族、そして皆さんを含めた周囲で共に生きる社会の人たちそれぞれの立場や気持ちを想像し、「どんな不安があるか」「どんなサービスがあれば幸せか」と深く考察することからはじめてみてください。また、認知症は当事者だけでなく、介護者への負担も大きな病気。社会と共存していく上での課題やニーズに応えるサービスも提案の範囲に入ると思います。そして、そこに皆さん自身の興味関心、強みなどを組み合わせて考え進めていくこともよいと思います。

――興味関心や強みとの組み合わせですね。

原さん:たとえば、デジタルに関する知識があれば、その観点からできることを考えてみたり、また社会課題に関する興味があれば、より広い視野でサービスを考えてみたり。もっと言えば、ゲームや音楽が好きならそれらを絡めてもいいですし、日頃打ち込んでいるスポーツの観点からアイデアを探してもいいと思います。とにかく、楽しみながら、取り組んでほしいですね。

未来をつくっていくのは、どんな時代も若い人たち。

――では、最後に。原さんから学生に向けてエールをお願いします。

原さん:まず、このキャリアインカレの取り組みに参加していること自体が素晴らしいと思います!もちろん、卒業して就職した後もさまざまなことに挑戦することはできますが、学生だからこそできる挑戦もあると思います。とくに、学生時代は、社会人以上に思い切ったこと、新しいことにチャレンジすることに、時間を使うことができます。就職をすると、勤めている企業や業界の枠を超えて人脈をつくったり情報を得たりすることが難しくなりがちです。学生の今だからこそ、こうした正解のない課題に広い視点で挑戦して、自分の中の多様性を高めていただけたらと思います。

――原さんも学生だったら、参加していましたか?

原さん:そうですね、参加したと思います。と同時に、今回の皆さんの取り組みを見たら、きっと私自身ももっと新しいことに挑戦しなければと刺激を受けると思います。先ほどは学生時代だからできる挑戦があるとお話ししましたが、仕事だからこそ味わえる楽しさもあります。今回のキャリアインカレでは、そうした「働くって楽しい」ということも感じてもらえるとうれしいですね。これからの未来をつくっていくのは、どんな時代も若い人たちです。楽しみながら、思い切った挑戦をしてください。

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