若者が健康で美しくあるためのサブスクリプションサービスをヒットさせよ!―ディーエイチシー―

薬局やコンビニエンスストアなど、身近な店舗に陳列されているDHCの商品。そのラインナップは化粧品をはじめサプリメント、食品まで幅広く、多くの人の暮らしを支えています。また、今年3月には若年市場開発部を新たに設立。昨今の少子高齢化に伴う商品の若者離れに向き合い、若者の感覚をつかむべく、キャリアインカレにも参加を決めました。今回はその若年市場開発部から2名の社員に登場いただき、出題テーマの背景にある想い、学生に期待することやアドバイスをお話ししてもらいました。
※以降、企業に関わることを「ディーエイチシー」、ブランドやサービス・商品に関わることを「DHC」と表記します。

【お話をしてくれた方】
谷口 雅彦さん(写真右)
若年市場開発部 係長
2014年に中途入社。マーケティング部では、健康食品やダイエット食品のマーケティングを担当。若年市場開発部の立ち上げとともに同部署に異動し、現在は渋谷の街を拠点に若年層マーケティングに取り組んでいる。

田中 雅士さん(写真左)
若年市場開発部
2019年に新卒入社。大学院で生物学を専攻し、ディーエイチシーに入社後は開発部で商品開発に携わる。2020年4月から現部署に異動。現在は商品開発に携わった経験を活かし、マーケティング部門での新しい仕事に取り組んでいる。

少子高齢化に伴う、若者離れに立ち向かえ。

――ディーエイチシーといえば、幅広い世代に親しまれている化粧品メーカーという印象がありますが、事業内容は化粧品に限らず多岐にわたるのですね。ディーエイチシーの手がけている事業について詳しく教えていただけますか?

田中さん:そもそもディーエイチシーという社名は「大学翻訳センター」の略称ってご存じでしたか。私たちは翻訳事業に始まり、化粧品、インナーウェアなどのアパレルウェア、出版事業、ホテルリゾート事業まで展開しています。すべて根幹には「お客様の生活全体の質を向上するためにどんなことができるのか」という考えがあり、現在のような幅広い事業展開になっているのです。

――そうだったのですね。谷口さんと田中さんは「若年市場開発部」という新しい部署に所属されています。こちらの部署では、普段はどのような取り組みをしているのですか?

谷口さん:私たち「若年市場開発部」のミッションは、DHCの顧客の中でもとくに若年層を獲得することです。じつは、私たちは以前から渋谷109の近くに学生向けのコミュニケーションスペースを持っています。これまでも学生との交流や、採用活動のイベントスペースとして使っていたのですが、なんと言ってもここは若者の街・渋谷。DHCが課題に掲げる、若年層マーケットを知るにももってこいの場所ということで、新しく「若年市場開発部」を立ち上げたのです。現在は、新たなマーケティング戦略を練ったり、新商品の企画などをしています。

――なるほど。だから今回のテーマも「若者」をターゲットに関連したものなのですね。このテーマを選ばれた経緯について教えてください。

谷口さん:化粧品市場において少子高齢化は大きな問題です。もちろん、中高年の方の消費が大きいのはありがたいのですが、そういった方が消費の中心となると、やはり商品のラインナップもそれに合わせて変容してきてしまいます。

――実際にホームページを見ると「夏のシワケア」「白髪染め」「アンチエイジング」などがトップに並んできますね。

谷口さん:これを若者が見たとき、「自分たちに向けた商品はないんだ」と認識してしまい、結果的に若者離れにつながってしまう。そこに大きな問題を感じ、若年層の顧客獲得のための取り組みに力を入れるべく若者をダーゲットにしたテーマを選びました。

ターゲットは、テーマに取り組む学生たち自身。

――ちなみに「若年層」とは、具体的にどれくらいをイメージされていますか?

田中さん:基本的に、メインは学生。それ以上であれば、23, 24歳までの方を含めてもらえるとよいでしょうか。ターゲットそのものが、今回テーマに取り組んでいただく学生自身ということになります。

――谷口さんはマーケティング部での経験も豊富ですが、「若年層」をターゲットにしたとき、どういったことが難しく感じられますか?

谷口さん:現在の部署では日々学生を中心に若年層の消費行動の分析をしたり、彼らの考えをヒアリングして若年層の感覚を取り込もうとしています。でも、いくら若年層の意見や消費行動について理解ができても、最終的にはどうしてもおじさんたちの考えるアウトプットになってしまうんですよ。学生の意見を聞く機会もあるのですが、「やっぱり今までのやり方ではダメだ」と再認識する日々です。

――なるほど。経験だけでは太刀打ちできない、なにかがあると。

谷口さん:だから、今回は若者である学生たちがDHCのビジネスモデルを見たとき、どう受け止め、どんな考え方で、どんなアイデアを生み出してくれるのかをとても楽しみにしているんです。

――今回テーマの中に「サブスクリプションサービス」というキーワードを掲げていますが、若者の消費行動についてどのような見解を持たれていますか。

田中さん:どのように若者たちにDHCの「ファン」になってもらうのか、どうやって若者の生活に入り込んでいくのが良いかを考えたときに、今の若者のライフスタイルにあっているサービスとして思い当たったのが「サブスクリプションサービス」でした。

谷口さん:最近の若者はものを買わなくなったとか、消費に後ろ向きになったという意見もよく耳にします。しかし、やっぱり欲しいもの、必要なものにはお金をかけますよね。ただ、「所有する/しない」という判断には様々な状況が絡んでくるようです。今回、ものを所有しない「サブスクリプションサービス」というものを前提にしたとき、若者の価値観で考えるとどんなアイデアが生まれるのか、とても興味があります。

田中さん:それから、私たちの調査ではこんな面白い発見があったんです。それは若者が「美しさ」と「健康」の概念を非常に近い距離で捉えているということ。中高年になってくると、みなさん美しさと健康は分けて考えるようになりますね。たとえば、関節が痛いという悩みと、シミが気になるという悩みは別物。しかし若者達は、身体の中からしっかり自制することで、肌や筋肉を整えてきれいになろうという感覚を持っているのです。今、DHCのビジネスモデルはその二つを分けて考えていますが、若者の感覚で同じと捉えた場合どんなことができるか。そこがテーマを紐解くポイントにもなってくるかもしれません。

――そこは、若者の感覚を生かした自由な発想で取り組んでほしいですね。

田中さん:「ディーエイチシーがこう言ってるからこうしよう」ではなくて、「自分たちならどう考えるのか」を大切にしてほしいです。健康ってなんだろう?美しさってなんだろう? そんな根底の部分から、考えてみるのも良いかもしれません。

「ヒットするとはなにか」も考えるポイント。

――新たなサービスを「開発せよ」ではなくて「ヒットさせよ」という言い方をされています。この点について学生に求めるものはありますか?

田中さん:どういう状態をヒットと呼ぶのか、さまざまな考え方がありますよね。「売上があがる」はもちろん、「話題になる」「SNSでバズる」など。その前提は、学生たちにも一緒に考えてもらいたい部分です。ただ、話題にならなければ消費行動には繋がらないので、「話題になる」というポイントは押さえておきたいところです。

――もしかしたら、中身はそんなに奇抜なものじゃなくてもいいのでしょうか。

谷口さん:そうかもしれません。DHCの商品が若者向けではないかといえば、そんなことはありません。若年に向けた成分の入ったサプリメントや、スキンケアを重視した商品もあります。では、なぜ若者離れがあるのかと考えたとき、コミュニケーションにギャップがあることが要因の一つではないかと思うんです。商品は若者向けであっても、メディア展開、ネーミングやパッケージなどは中高年向けの佇まいのまま。だから若者たちは手に取りにくいのです。その物足りなさのようなものを、学生たちのアイデアで解決していただきたいですね。

「今を生きる若者の感覚」にアンテナを。

――では、このテーマに取り組む上で、まずどんなことから始めるといいでしょうか。アドバイスがあれば教えてください。

田中さん:たくさんの人に話を聞いてみてください。何があれば便利なのか、逆にいらないものはなにか、など。今の時代を生きる人々の意見に耳を傾けてほしいですね。自分が必要だと思うことも他の人から見たらそうじゃなかったとか、発見もたくさんあると思います。そこから「サービスにするならどうするのがいいだろう?」と考えてみてほしいです。

――冒頭にあった、ディーエイチシーの展開する事業の幅広さなども取り入れられる部分でしょうか?

谷口さん:たしかに、昔からその時代ごとに顧客が何を必要としているのかを考えていたディーエイチシーですからね。現代の若者が何を求めていて、ディーエイチシーならどんなことを提供できるのか、広い視野で見てほしいですね。

田中さん:それから、化粧品という括りに限定すると女性のお客様の方が多くなってしまうと思いますが、ディーエイチシーは多事業展開が強み。男女問わずターゲットにして考えてもらえればと思います。

谷口さん:男性もまずは、自分自身の生活を振り返ったり、周りの変化に着目してみるのもいいと思います。男性化粧品も数年前に比べれば圧倒的に日常化してきていますし、新しい日常での発見も企画に盛り込んでいただけると、私たちもマーケティングの参考になります。

――ちなみに、「新しい日常」というのも切り口の一つになってきますか?

田中さん:昨今の「新しい日常」というよりも、これから考えられるどんな生活様式にもフィットした提案をしていければいいですね。

谷口さん:社会がどう動いても、私たちは美容と健康という面からさまざまなアプローチができます。最近ではマスクによる肌荒れを防ぐスキンケアや、肌を整えるサプリメントなど。ディーエイチシーは商品の開発、生産から販売まで一貫して行っているので、社会の変化に対応した小回りのきく企業です。そこは活かせる部分かもしれませんね。

――最後に、今回のテーマに取り組む学生に向けてエールをお願いします。

田中さん:私たちをあっと驚かせるアイデアよりも、「大学生の皆さんはそういうことを考えているんだ」と、教えてくれるような提案をしてほしいです。学生の皆さんや周りの友達が生活の中で感じていることをアイデアに絡めてアウトプットしてみてください。もちろん実現性なども考えるとは思いますが、まずは自分たちが楽しく、ワクワクできるようなアイデアをお待ちしています。

谷口さん:若者と話をしていると、私自身たくさんの発見があります。でも彼らは日常的に話してることなので、それが面白い、新しいということに気がつかない。それをうまく捉えられると、いいんじゃないかなと思います。「え?そんなの普通だよ」と思っていることも、立ち止まって誰かの意見を聞いたり、比べたりすると見えてくるものがあるはず。若者の感覚をいかに炙り出すか、期待しています。

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