2017大会優勝 千葉大学「うとえ」

普通の女子大生だけど、ビジコンで勝てました。 デザインを武器に戦った、マイペース女子大生二人組の記録

全国から1,000人を超える大学生が参加したキャリアインカレ2017。大会を制したのは2人の女子大生だった。千葉大学でデザインを学ぶチーム「うとえ」。他のファイナリスト達がド派手なプレゼンを繰り返す中シンプルなプレゼンを披露した二人。

しかし普段は辛口な審査員に「一本取られた」と言わしめたそのアイデア、そしてプロダクトのモックを実際に作って見せたその”実力”は本物だった。
全国の大学生の頂点に立った女子大生二人の素顔を追う。

*インタビューの最後にうとえから昨年の書類審査、プレゼン動画審査、準決勝、決勝で使用したスライドデータをお届け。徐々にレベルアップしていくのが分かるはず。是非参考にしてみてください!

登場人物紹介

  

ブランドデザインコンテストで優勝後、燃えれるものを探していた。

事務局:お久しぶりです、さて今年もキャリアインカレがスタートするので昨年優勝のお二人に改めて色々お話を聞かせていただければと思ってます。よろしくお願いします。

安藤さん岩崎さん:よろしくお願いします。

事務局:あれから半年くらい経ちましたが、優勝賞金って何に使ったんですか? 

岩崎さん:初の女子旅しました。食い倒れ兼ストイックな女子旅を……。

事務局:ストイック?豪遊したんじゃなくて?

安藤さん:いや、全然。3泊4日で関西まで行ったんですけど、青春18切符で在来線移動でした。

岩崎さん:宿もエアビーで取りましたし。でもその代わり、とにかく食べました。4泊で30食……。

事務局:(笑)。じゃあそのあたりはまた後ほど聞くとして、まずインカレに出ようと思ったきっかけを教えてください。

岩崎さん:私たち、2年生の時に博報堂のブランドデザインコンテストのBranCo!で優勝してるんですけど、また何かやりたいねって安藤さんとなって。

事務局:え? 「BranCo!」で? それ、めちゃめちゃすごいですね。二人で出場したんですか?

安藤さん:いや、その時は学校の友達と四人ですね。でも1年生の時は予選敗退してて。それですごく悔しくて、2年生の時にリベンジに挑戦して優勝できたって感じです。

事務局:ほお……。ちなみに何で「BranCo!」に出ようと思ったんですか?

岩崎さん:私たちは大学でデザインを学んでるんですけど、先輩とか友達とか結構出てるコンテストだったんです。だから最初はなんとなく、でしたね。でも1年目の敗北が悔しかったので2年目は絶対勝つ事を目的に挑戦しました。学校の勉強で学んできたことを全部詰め込んで2年目は勝つことができました。

安藤さん:それで「BranCo!」優勝してしばらくして、二人で飲んでる時にまた何か燃えたいねってなって。そんな時にたまたまキャリアインカレの事を知って。

事務局:うとえっていうチーム名はどこから来たんですか?不思議な響きの言葉ですが。

岩崎さん:「BranCo!」の時のチーム名が「あとい」だったんです。チームメンバー全員の苗字が「あ」か「い」から始まってたので。

安藤さん:「あ」と「い」でやったから、次は「う」と「え」にしよっかって。

事務局:脱力系ですねえ(笑)。「BranCo!」と違ってキャリアインカレはビジネスコンテストですが、そこは心配じゃなかったんですか?

岩崎さん:うーん、あんまりそこは気にしてませんでした。ただみんな、プレゼンは上手そうだなあって。2016年大会の優勝チームの動画とか見てたので。

安藤さん:私たち、パフォーマンスとか苦手だしプレゼントか喋りとかうまくないのでそこは心配ではありました。

事務局:テーマを博報堂にしたのはデザインをやってるから?

岩崎さん:いや……。そんな事ないですね。どのテーマにしようかって二人で考えてた時に一番抽象的で面白そうなテーマだねってなって。

安藤さん:広告代理店目指してる人とかが就活が有利になるかもって挑戦してるの知ってたんですけど、私達はあまりそういう気持ちなかったですね。自分たちが楽しいと思えるものじゃなければ出る意味もないと思っていたので。博報堂のテーマが一番楽しそうだって思ったんです。

キャリアインカレを制したアイデアに行き着くまで

言語化されていない「っぽい」を表現したミネラルウォーターボトル。デザイン・モック制作は自分達で行った

事務局:無欲の勝利ですね(笑)。でも、博報堂のテーマ、「「生活者発想」により、日本の伝統の魅力を日本人に改めて気づかせるコミュニケーションプランを「発明」せよ。」って難しくなかったですか?どうやってあのプランに至ったんですか?

岩崎さん:そうですね、まずやはり「日本の伝統の魅力」をどう定義づけるかから始めたんですけど、これがなかなか難しくて、一番最初からつまずいて、ここが一番時間かかりました。

安藤さん:二人で話しててもわからないし、テーマの中に「生活者発想」があったのでいろんな人に聞いてみようってなって友達たちにアンケートをお願いしてデータを集めたんです。自分のスマホに入ってる写真の中から「日本の伝統の魅力」を表してると思う写真を理由とともに送ってもらって。

事務局:へー! それで何かわかったんですか?

岩崎さん:いや、それが全然(笑)。集まった写真とその理由をばばっと机の上に並べて色々カテゴリ分けしていったんですよ。でも、ちゃんとした理由が添えられている写真が少なくて、それ以外は「何となく日本っぽいから」みたいなのが多くて。

安藤さん:最初、日本の伝統の魅力についてちゃんと理由が書かれている写真ばかり見ながら二人で考えていたんですけど、数も少ないしどうにもうまくいかなくって。それでふっとした時にそれ以外の写真の山、つまり理由が「日本っぽい」の方に目を移して見たら気づいたんです。「待てよ?」と。

岩崎さん:日本の魅力って「っぽい」っていう感覚でしか語られないところなんじゃないかって。それでこの「っぽい」を主軸にしてプロダクトやサービスを考えて行きました。でもそこに行き着くまでに本当に時間がかかりましたね。仮説立てて実証実験を繰り返して・・・。ほんと、書類応募の締め切りギリギリでした。

事務局:おおお、なるほど……! あとこれ聞きたかったんですけど、動画審査の時と決勝でプランが丸っきり変わってましたよね? あれはどうして?

安藤さん:「っぽい」を具現化したアイテムをユーザーが受け取れるというサービス自体は変わってませんが、動画審査の時まではそれを具現化するプロダクトが観光名所のお土産袋だったんですよね。

岩崎さん:私たちは普段大学でユーザーの体験を重視したデザインを学んでいるので、インカレに挑戦する時、私たちはとにかく「デザインで勝負しよう」って決めていたんです。それはビジュアル表現だけじゃなくって、消費者とのコミュニケーションの取り方とかユーザー体験含めた広義のデザイン、という意味ですけど。それで準決勝を勝ち抜いた後に博報堂の方からフィードバックを受けていく中で「これは実際には流行らないよなあ」と思い始めて。

安藤さん:千葉大のデザイン学科の特徴として見た目以上にコンセプトや人間中心、ユーザーエクスペリエンスを重視した授業が多いんです。だから私たちも自然と「ユーザーが本当に使ってくれるか」にこだわるようになっていました。

事務局:ほうほう。

岩崎さん:ビジコンではロジックは整っていてビジネスモデルも構築できているけど、「それ、本当に使う?」っていうプランが多いのかなと思っていて。そういう意味では、私たちは「消費者がこれを使ってくれるか? 好きになってくれるか」を徹底的に追求して行きました。

事務局:確かに綺麗にまとまっていても「でも欲しくないなあ」と思うプレゼンは多い気がします。僕、決勝でうとえのプレゼン聞いて「ああ、これは欲しい。絶対買うな」って思った記憶があります。

岩崎さん:ありがとうございます。インカレって頭がすごく良い大学の方も多くてプレゼンも凄い人が多いんですけど、私たちは頭が切れる訳でもないし意識も高くない。でもだからこそ、圧倒的多数である一般人の気持ちがわかるし、その人達に対するコミュニケーションの取り方もわかってると思うんです。

プレゼンは派手ではないけどプロダクトへのこだわりは捨てない 続きは【後編】へ

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