Vol.4|キトキン協会 景山さん

インカレに参加しているだけでは知ることのできない、インカレ「もうひとつ」のストーリーをお届けする本シリーズ。インカレに参加することで得たもの、成長したこと、参加前後の変化について探るべく、さらに個人にフォーカスしてインタビューしました。お話を伺ったのはキトキン協会の景山さん。自分自身を「ちゃらんぽらん」と話していた彼は、今回の経験から、来春からの就職先の選択にも変化があったようです。インカレでの「正解のない問いを、考え続けた」ことでどんな成長・発見があったのか探っていきたいと思います。

【お話をしてくれた方】※学年は、現在の学年です。
景山さん(静岡県立大学 院2年生)
チーム「キトキン協会」メンバー。現在は大学院2年生。学部時代は生物系の学科を専攻しており、大学院進学後は酵母菌に関する研究を進めている。

意外な組み合わせがアイデアにつながる 。

――前回の取材で、ご自身を「ちゃらんぽらん」とお話していたのが印象的でした。どういったことが「ちゃらんぽらん」なのでしょうか。

景山さん:身近なところでは忘れ物が多い、とかもあるんですけど。僕が自分のことを「ちゃらんぽらん」だと思うのは、自分の発言に責任を持たなかったり、物事を深く考えずにポンポン話してしまうところにあると思います。人からの「なんで?」に「いや、特に理由はないけど」みたいな。そういう部分は、よく周囲からも突っ込まれます。(笑)

――今回は、チームリーダーであり恋人でもある大石さんに誘われて、インカレへの参加を決めたそうですね。

景山さん:はい。もともとアイデアを出すということには興味があったこともあり、インカレも「なんとなく面白そう」って、最初はほんとそれくらいの軽い気持ちで参加を決めたんです。僕のちゃらんぽらんさが、逆に良かった気がしますね。

――なるほど。取り組み始めてからも物事を深く考えていくというより、直感的に「これ、いいかも」とポンポン話してアイデアが生まれるという感じだったのでしょうか。

景山さん:そうです。いわゆる0→1のアイデア出しが好きで、どちらかというと1→10の深く考えることは苦手だと思います。

――インカレではヒントとなる情報はあっても、これといったアイデア出しの特効薬のようなものはなかなかないかと思います。景山さん的に、アイデア発想を楽しむコツのようなものってありますか?

景山さん:まずは、なんでも組み合わせて考えてみることでしょうか。自分が知っている情報だけでアイデアを考えるって、限界があると思うんです。「新しさ」を生み出すのって全然簡単じゃないって。だからアイデア出しで躓くことがあったら、「何かと何かの組み合わせ」はおすすめです。全く関係のないもの同士の組み合わせほど、意外性と発見があります。

――たしか前回の取材でも、実際にインカレでもその方法で企画をつくったとおっしゃっていましたよね。

景山さん:はい。この方法を発見したのは、インカレでの経験がきっかけです。今回僕たちが提案したアイデアの根幹は、大石がいつか解決したいと感じていたことでした。そこに全く異なる「クラウドファンディング」を組み合わせるのはどうかと提案したのは僕だったんです。それがうまくハマって、組み合わせることの面白さに気づきました。

――なるほど。じっくり深く考える大石さんと、日常からアイデアを引っ張ってくる景山さんのコラボレーションから生まれたものだったのですね。

景山さん:そうですね。いま振り返るといいバランスだったと思います。

自分たちらしい魅力を、引き出す楽しさ。

――もともと深く考えることが苦手ということでしたが、インカレでは「考え続ける」ことが求められると思います。大変ではなかったですか?

景山さん:もちろん大変だと感じるときもありました。でも、それ以上に考えることを面白がれるようになっていた気がします。

――その変化って、大きいですよね。何があったのか教えていただけますか?

景山さん:はじめのうちは熱量としても「こんなのできたらいいな〜」というくらいだったと思います。ただ書類審査を通過し動画審査通過に向けて考えているとき、自分たちのアイデアがどんどん具体的になって、「これ、もしかしたら本当に実現できるんじゃない?」」って思えたときには、もうワクワクが止まらなかったんです。

――アイデア出しに加えて、具体化させていくことの面白さも体得されたわけですね。

景山さん:そうですね。苦手意識を持っていた深く考えるという部分にも楽しさを見出すことができたのは、インカレでの発見であり、自分自身の大きな成長ですね。それに考えるほどに自分たちのアイデアに愛着のようなものも湧いてきて、どうしたら僕たちのアイデアをより多くの人に「なるほど、いいね!」と思ってもらえるだろう?と考え続けることができました。大石と二人で「あーでもない、こうでもない」「こんなのどうだろう?」と意見をぶつけあった時間は、とても面白かったです。

――大石さんとのチームで「考えること」の面白さに気づいた景山さん。インカレでは景山さんらしさを活かして腕試ししたことはありますか?

景山さん:はい、プレゼンテーションでの「演出」には僕がこだわりを持って取り組みました。「もちろん自分たちがやっていて楽しいということも大切でしたが、やっぱり聞き手にも楽しく聞いてもらったほうがより印象に残ると思って。僕たちらしいアイデアの魅力を引き出し、他チームとの差別化のために戦略的に個性的な演出をしました。アイデアがいいのはとても重要ですが、聞き手に共感してもらったり、その企画欲しい!と思ってもらうための演出って、いい武器になるのではないかなって。

――演劇風の工夫を凝らした演出でしたね。やってみてどうでしたか?

景山さん:もともと人を喜ばすことが好きだし、面白がりながら取り組めました。それだけではなく今回ファイナリストとして決勝大会まで進出できたという経験は、自分の将来を考えるうえで大きな出来事となりました。大勢の前で発表できたのはもちろん、それ以上に自分たちで考えたアイデア、それを伝える演出の狙い通り「キトキン協会はチームの雰囲気がよかったよ!」と評価してもらえたことで、それまでの「好きなこと」止まりだったものが、「得意なこと」「自信を持ってできること」だと確信に変わったんです。

得意や好きを再認識し、新しい道を見つけた。

――インカレへの参加は、2度目の就職活動にも影響しているそうですね。そもそも景山さんが就職ではなく大学院を選んだのはどうしてですか?

景山さん:実は、大学生の時に1回就職活動をして食品業界の会社説明会にも参加したんです。でもだんだん「自分はこれがやりたいんだっけ?なんのために大学入学したんだっけ」と違和感を持つようになったんです。

――どのような違和感でしょうか?

景山さん:当時は「自分が学んできた専門的な知識が生かせる面白い仕事」を求めていたのですが、学部卒では専門性が低く、自分がやりたいと思っている仕事には入社すぐ就けないことが多いと知りました。なのでそれならば、より専門性を高めたいと思い、大学院への進学を決めました。

――来年の春からは社会人になると伺いましたが、2度目の就職活動はいかがでしたか?

景山さん:はい。自分への理解度がかなり深まった状態で就職活動をすることができたと思います。自分が今後仕事として取り組むときに大切にしたい軸として“アイデアで戦うこと”、“考える続けること”、“誰かを喜ばせること”、この3つは外したくないなという気持ちに気づき、就職活動でもそれに沿う企画系職種を志望し進めてきました。そういう意味では、インカレの考え続ける経験は、自分の将来を選択していくうえで大きな気付きを得ました。

――なるほど。ただ理系で大学院に進学していると研究職に就く方が多いイメージです。大きな決断だったと思いますが、悩むことはなかったですか?

景山さん:いいえ、逆に今しかないと思ってこの道を選んだんです。これまでの研究をやめるというわけではなくて、研究の仕事はまた他のタイミングでも始められると考えていましたから。

――考え方だけでなく、その先の選択に大きな変化があったのですね。

景山さん:そうですね。自分の行動に、自分なりの考えや理由づけができるようになったと思います。自分の考えを深く掘り下げることができるようになったから、本当にやりたいこと、いまやるべきことを選択できたのかなと。

新しい世界、新しい自分との出会いを楽しんで。

――さて、景山くんは来年で社会人になりますが、どんな風に頑張っていきたいですか?

景山さん:社会人になってからも、多くの人に楽しんでもらえるようなコンテンツを企画できたらいいなと考えています。2度目の就活の軸は「多くの人を楽しませる仕事ができるかどうか」というものだったのですが、これを就職に限らず、自分自身の人生の軸として大切にしていきたいと思います。

――最後に、インカレへの参加を迷っている学生さんに一言お願いします。
景山さん:自分自身のことを再確認できたり、知らなかった一面を発見できるとても素晴らしい機会になりました。それだけでもインカレに参加する価値は大きいです。「何か新しいものに出会えるかも」という気持ちを持って取り組んでみてほしいと思います。

――インカレは景山さんにとって、アイデアを生み出す楽しさや考え続けることの面白さ、自分自身についての新しい発見など、多くのものを得られる機会になったのだと伝わってきました。今日はお話ありがとうございました。これからも頑張ってください。

ありがとうございました!

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